スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/-- --:-- | スポンサー広告 | このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク 
魅惑の図形楽譜の世界(1): 解説追加版
Nasca Lines three by Barry Guy
Nasca Lines three by Barry Guy

BibliOdysseyさんとこが、"The Visual Context of Music"と題して
図形楽譜(graphic scores)に関する素晴らしいまとめ記事をエントリーされてます。

「図形楽譜って何よ?」ってな方はまずはこちらへ。

以下、そこでまとめられているリンク先から気になった作品ピックアップ。




Solitude (detail) by Hans-Christoph Steiner
Solitude (detail) by Hans-Christoph Steiner

In the score, time flows from left to right. Each color represents a sample. Each sample controller has two arrays: the brighter, bigger one on top controls sample playback; and a smaller darker one at the bottom controls amp and pan. The lowest point of the sample array is the beginning of the sample, the highest is the end, and the height of the array is how much and what part of the sample to play starting at that point in time. There are between 50 and 100 voice polyphony for the samples. The height of the amp/pan array is the amp, and the y location is the pan.

サンプリング音源の時間配置を横軸で、それから各音源の強度やパン(左右のスピーカーへの振り)などのパラメータ遷移を縦軸で指示しているようです。
図形楽譜の中では比較的オーソドックスなやり方ですが、最初から打ち込み音楽を対象にしているのは新鮮かも。人間に指示を出す楽譜というより、コンピュータに指示を出すプログラムに近いね。



Treatise Page 3 by Cornelius Cardew
Treatise Page 3 by Cornelius Cardew

『論文(Treatise)』と題された200頁前後のこの超大作(文献によって全193頁とあったり、全236頁とあったり)は、全編において「純粋に心理学的に解釈される」(Wikipedia:コーネリアス・カーデューの項より引用)そうです。
詳しい見方はこのFLASHに詳しいみたいです。
ちゃんと見てないけど。



Willow for vocal or instrumental choir by Randy Raine-Reusch
Willow for vocal or instrumental choir by Randy Raine-Reusch

・Written for any number of performers, this score can be performed in any manner the performer wishes, including aurally, visually. kinesthetically, synesthetically, interactively, literally, symbolically, or philosophically.
・It can also be read from right to left or left to right, and pitch may or may not be interpreted vertically.
・A deep understanding of willows may be helpful.
・The performer may wish to sit close to or under a willow, or give a willow branch to a parting friend.
・A deep awareness of the performer's surroundings and the soundscape is suggested.
・This score can be performed in all manners simultaneously.
・This score is performed by being regarded, and does not need to be performed to be performed.

まあ要するに、どんな楽器をどう使ってもいいから、この楽譜を見て浮かぶイメージの通りに演奏すればいいんとちゃうかー、と。俗に言う丸投げですね。この人の作品は全部この調子。かっこいい。



The Weight by Kerry John Andrews
The Weight by Kerry John Andrews

注釈には"for large ensemble"としかなく、詳細な読み方の解説は見つかりませんでした。
音楽家というよりかなりデザイナー寄りの経歴を辿ってきた方。
ここまで来るとヴィジュアル・アートとしての側面の方が強いなあ。
ちなみにリンク先はBibliOdysseyさんの紹介してた所とは別のサイトです。



Landscape I : Vanishing Point by John Kannenberg
Landscape I : Vanishing Point by John Kannenberg

見るからに「幾何学的にパラメータをかっちり与える系」。以下引用(引用元はここ)。
Each color represents a type of musical decision: white = volume, grey = timbre, and black = complexity. The repeating hash marks (I-III) below each column of squares indicates a minute of time; the hash marks correspond to an audible cue which the performers use to gauge their position in the score—for example, during the piece's premiere at Chicago's Deadtech art + technology center, I kept time by tapping a cymbal one, two or three times to indicate the start of a new minute.
The four parts intersect at a central circle with a white square in the middle; this indicates that the players are to slowly fade their sound to a second of silence in the very middle of the piece, then fade their sound back up after the momentary pause. The process then repeats in reverse, with the piece ending after an 18 minute duration.

色の違う■がそれぞれパラメータ(音量、音質、複雑さ?)で、演奏者(4名以上)は8本のラインのどれかの上で図の中心の◇と外端の間で18分間往復を繰り返す。みたいなイメージでいいのかな。



Fourteen folded Etchings on the interpretation of J.S. Bach's The Art of Fugue by Elizabeth Harington
Fourteen folded Etchings on the interpretation of J.S. Bach's The Art of Fugue by Elizabeth Harington

These folded prints are a complex evolving platform like a stage to experience the changes of a single musical theme. The two-sided print conveys on the one side Bach's original score collaged in the 4 inch centered square, with fourteen variations of a seven-pointed 2 inch wheel, while on the other side the print reflects the sequential transformation of each note through its transformation into the mirrored inversions and the chromatic progression to the final note sequence of Bach's signature theme - B-A-C-H.

J.S.バッハの未完成作品「フーガの技法」。この曲に用いられているさまざまな対位法の技法についてはWikipediaの解説を参照のこと。要はこの対位法の持っている幾何学的な性質を視覚化した作品、といったところですかね。





まだまだ載せたいのいっぱいあるんですが今回はこのくらいで。
続きはまた今度。


【関連】

>> Wikipedia: Graphic notation
図形楽譜について。

>> Wikipedia: Experimental music
図形楽譜という試みの母体、現代音楽・実験音楽について。

>> 楽譜の風景
冒頭でもリンクしましたが、
日本語の前衛楽譜紹介サイトといえば、ここ無しでは語れない。
解説も含めて素晴らしい仕事をされてます。
スポンサーサイト
07/09 10:52 | art / culture | CM:3 | TB:0 | このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク 
おお。
幾つか見慣れた楽譜が。

図形楽譜を取り扱う講義にも顔出してるから、
リンク先の名前も見覚えある名前がちらほら。

図形楽譜を見ながら、実際の演奏を聴いたこともあるけど、あれは演奏者本人の感性によるところが大きいから解釈すんの無理だったなー。

色なんかは割と与えるイメージが普遍的な感情で分けられて、まだなんとなく捉えやすい(気がする)けど、図形や斜線だけのモノはお手上げ。
全部点だけってのもあったな。

「演奏者はその楽譜からイメージだけ受けて、主観的に即興演奏する」っていう大前提を分かってないと、幾ら楽譜とにらめっこしてても全く解釈なんて出来ないんだよね。

たまに既存の楽譜の概念とは全く違う記載方法を取ってるから、図形楽譜に見えるってのもあるけど。
あれも図形楽譜の範疇で語られることがやっぱ多いのかなぁ。

50~60年代のテープ音楽なんかは、サンプリングされた音のおき場所を忠実に記載してるハズなのに、何も知らん人がみたら図形楽譜にしか見えないからねー。
図形楽譜の講義、そんなものあるんですか!
いいなー。俺も超受けたかった。。

素人考えだけど、図形楽譜って、
音の情報を如何にシステマティックに図に埋め込むかという楽譜的ベクトルと、
演奏者の感性に任せるためよりグラフィカルな方向に向かっていくベクトルと
2つの方向性を持っているような感じがするね。
どっちもすごく面白いよね。

ただ、俺の場合はあまり「音楽」としては意識してなくて
「楽譜をモチーフにしたグラフィックアート」くらいの感覚なので、
本心では本文中のような「読み方解説」は別にいらなかったりして。
(だから記事のカテゴリが"art/culture"なのだ)

>既存の楽譜の概念とは全く違う記載方法を取ってるから、図形楽譜に見える
「図形楽譜」のほんとの定義はよく知らないけど、
確かに従来の概念を超えた楽譜だからって、
「図形的」特性を持ってるとは限らなくて
必ずしも「図形楽譜」と呼べるわけじゃないってことだよね。
俺はそういう微妙なのも含める時には
「前衛楽譜」などとさりげなく勝手に呼び分けてます。(本文参照)

その意味では上のElizabeth Haringtonのとか、
実は結構グレーな気はする。

>「楽譜をモチーフにしたグラフィックアート」
なるほどなるほど。
逆にこういう感覚は俺なかったかも。

そう思い直して見直すとそういう観点から作られてる楽譜もありそうな気がする。
しかし、世の中色んなモノがあるねー。笑
お名前

ホームページ

コメント

パスワード
   
http://deadcalm.blog52.fc2.com/tb.php/208-5b23118a
* トラックバック *
template design by takamu
Copyright © 2006 oz All Rights Reserved
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。