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流されることも能わないなら、 ただどこまでも穴掘って逃げる
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>> Raoul Servais / Harpya (1979) (→ミラー) ベルギー・アニメーションの父ことラウル・セルヴェの作品特集。探してみたら意外と出てきました。近年の代表作である「夜の蝶(Nachtvlinders)」は見つからなかったけど、そこはDVD買ってねってことで。 今回冒頭に持ってきたのは個人的に一番インパクトがあって面白いと思った作品「ハーピア」。ギリシャ神話のハルピュイア(あるいはハーピー)を題材とした不条理ブラックユーモア作品。実写ベースのアニメーションと独特の色彩で、なんとも言えないrawな雰囲気が漂う。"harpy"はもともと「掠める女」という意味らしいですが、まさしく原義通りの大活躍ですね。キモコワなビジュアルがたまらない。 以下その他の作品、年代順。 >> Les Fausse Note (1963)
英題"The False Note"。日本未公開(たぶん)。 最後の一音が派手に間違っているバレルオルガン(手回しオルガン)だけを頼りに、糊口をしのごうとする一人の音楽好きの物乞いのちょっといい話。都会のおとぎ話ですね。「音」の映像表現がおもしろいなあ。こういう見えないもののアニメ的な表現方法に対するこだわりは、後の"To speak or not to speak"にも通じているみたい。 >> Chromophobia (1965) (→ミラー) 邦題「クロモフォビア」。 「色恐怖症」を意味するタイトルの通りに、すべての色という色を禁止し排除せんとする軍隊の話。プロットにしろ細かな描写にしろ、奔放なイマジネーションが満ち溢れていて、とてもファンタスティック。「色彩のレジスタンス」を実らせる女の子がキュート。 >> Sirene (1968) 「人魚」。 巨大なクレーンに支配され、人間には忘れ去られたどこかの港。ただ一人そこに残っている孤独な釣り人がある日目にした、一匹の人魚の死とそれを巡る不思議な光景。荒涼とした赤錆色の昼間と、幻想的な群青色の夜のコントラストがいい。 >> Goldframe (1969) これも発表当時は日本未公開(たぶん)。DVDには収録。 「自らの影の速さを超える」ことに野心を燃やす一人の映像作家のお話。 鉛筆画ベースのシンプルな絵柄に、同じくらいシンプルなストーリー。 パンチの効いたオチが待っている不条理モノ、ってことで、ロシアアニメレビューで観たアナトリー・ペトロフの「歌の先生」を思い出した。 >> To Speak Or Not To Speak (1970) 「語るべきか、あるいは語らざるべきか」。 言論とは、というテーマの社会派作品。"Les Fausse Note"が「音」の視覚表現の試みなら、こちらは「言葉」の視覚化の遊び。明快なブラックユーモアと風刺が楽しい。 >> Operation X-70 (1971) (→ミラー) これも当時は日本未公開だったのかな、もしかして。DVDには収録。 ある強国が製造した「殺傷力のない」新型の神経ガス爆弾が、事故によりある小国の都市に落とされ・・という話。これもまた寓意に満ちたエンディング。多少英語で台詞がありますが、比較的聞き取りやすいし聞き取れなくても理解には特に問題はないかと。 >> Pegasus (1973) これもDVDに収録。 社会の技術発展についていけなくなった一人の鍛冶屋が、そうした世間に背を向け、自分だけの世界を作ろうとする。絵柄も雰囲気も他の作品とだいぶ違うなあ。どうかなあコレ。 なおごく少量ながら、ポケモンショックのアレみたいなチカチカシーンがちょろっと含まれてますので一応ご注意を。 【追記】 続きがあります。 →ラウル・セルヴェの近年の2作"Nachtvlinders" & "Atraksion" * コメント *
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