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流されることも能わないなら、
ただどこまでも穴掘って逃げる
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Morgiana 今日観た映画。先日載せた「闇のバイブル 聖少女の詩」に続き、 「チェコ怪奇骨董幻想箱 vol.1 GOTH-BOX」からの一本。 1972年、ユライ・ヘルツ監督。 原作はロシアのエドガー・アラン・ポーとの異名を取るアレクサンドル・グリーン。 父の遺産を継いで優雅に暮らす姉妹。 姉のヴィクトリアは真っ黒のゴッスゴスで高慢で欲深く嫌われててヘンなメイク、 妹のクララはピンクのフッリフリで素直で天真爛漫で皆に愛されててヘンなメイク、 ちなみに両方イヴァ・ヤンズロヴァの一人二役。 妹ばっかりモテモテで、嫉妬と疎外感でますます性格が歪む残念な姉、 シャム猫のモルギアナだけが唯一の心の拠り所。 海辺で遊ぶメイドを岩陰から眺めては嫉妬に耐え切れず石を投げ、 使用人の男を誘惑してみるも顔を見られた瞬間鼻で笑われ、 痛々しいというか可哀想というか、とにかく残念な姉は妹の毒殺を決心する! という話。 この姉がほんとに悪いやつなんだけど、そうなるのも致し方ないと思うくらいの 非モテっぷりと愛されてなさっぷりに哀れさが先に立ってどうも憎めなかった。 (妹もそんなに性格良さそうに見えないというのもあるが) やってることは悪党そのものとはいえ、色々目論んだのに 最終的には何から何まで報われない姉が可哀相で可哀相で。 結局誰にも愛されず、そして最後のささやかな企みさえも報われなかった姉が 唯一心を許していた存在の名がタイトルに冠されているのも深い。 ラストのいくつかの細かいシークエンスもうまいなあと思った。 まあ、正直ゴス映画か?といったら微妙なとこなんだけども、 「ひなぎく」のヤロスラフ・クチェラが関わっているからか 衣装や小物も凝っててそういうの好きな人も楽しめます。 DVDについてる内藤章子さんの解説も面白いです。 ただ全体的にノリは火サスだし、中盤はものすごいグダグダです。 あくまでB級映画なのはお忘れなく。 ![]() 以前、フランスの奇天烈造型スポットと題した短い記事を載せたことがあります(未読の方はぜひ先にリンク先をご参照ください)。これはフランス南部にある、Raymond Moralesなるアーティストの手による700体以上もの巨大な彫像が立ち並んだ異界スポットを紹介したものなんですが、なんとこの記事で知ったのをきっかけに本当に現地を訪れたという方からご連絡をいただきました。いやホント吃驚です。私自身は全然たいしたことはしてませんが、それでも自分の記事が誰かを動かすきっかけになったというのはやっぱりすごく嬉しく光栄なことです。ブロガー冥利に尽きるとはこのこと。 連絡をくださったのはアートアニメーション制作ユニットPIXELANIMATIONのyamadaさん。しかもそればかりでなく、現地で撮影した大量の写真とともに、このRaymond Morales彫刻公園(Le Parc Exposition)の現在の憂うべき状況についても教えてくださいました。重ね重ね、本当にありがとうございます。なおこの記事はその情報に基づき、yamadaさんの許可のもと書いています。掲載している写真も今回頂いたたものの一部です(画像はクリックで大きくなります)。 写真を見て改めて感じたのですが、このRaymond Moralesという人は本当に物凄いです。同じアウトサイダーアートの括りでは、かのヘンリー・ダーガーやシュヴァルの理想宮に並ぶ異常なまでの創作熱と圧倒的なイマジネーションに衝撃を受けます。 ![]() 元鍛冶屋だった彼(つまり専門の作家ではなかった?)の手になる夥しい金属製の異形の彫像の数々、その妄執はどれほどのものだったのでしょうか。美しい庭園におそろしい密度でどこまでも立ち並ぶ魔術的作品群、是非自分もこの目で見てみたい!! しかし残念ながら、現在その望みは叶いません。今やここは「美しい庭園」ではないからです。 ![]() 圓さんが教えてくださった、Modoflyというデザイナーグループ主導で素敵なステーショナリーがWebで販売中。圓さん自身も2点参加されてます(画像右はそのうちの一点)。他にも以前紹介したDan Hillier(画像左)など世界中から多様なアーティストが参加、現在も協力アーティスト募集中のとのこと。 んー、かっこいいなあ。 元がMoleskineのスケッチブックとのことで質も保証つき。お値段もそれなりにしますけど、まあ致し方ないですよね・・・。 >> Modofly Valerie and her week of wonders (Valerie a tyden divu) - Trailer 昨夜DVDで観た映画。原題の"Valerie and her week of wonders"(直訳すると「ヴァレリエの不思議な一週間」)に対し「闇のバイブル 聖少女の詩」というあまりにもあんまりな邦題が付けられて不憫極まりない、1970年作のチェコの作品。明らかにエロとホラーの部分しか見られてない邦題だけど、まあ確かにいい塩梅にエロいんだけど、しかしただのエロ映画にはあらず。同郷の前衛詩人ヴィチェスラフ・ネズヴァルの同名小説を元にした幻想シュールレアリズム映画であり、同時にゴスロリ映画の傑作として半ば伝説と化していた作品らしいです。(余談だけど、カレル・チャペックのSF小説「山椒魚戦争」の訳者解説によると、ネズヴァルはチャペックのサロンにもよく顔を出していたらしく、同時に熱心な共産党員でもあったそう。)日本版DVDは「チェコ怪奇骨董幻想箱 vol.1 GOTH-BOX」に収録されてます。 しかし怪奇・ゴシックとロリータの両要素がこれ程の次元で融合している映画は結構珍しいと思う。初潮を迎えた13歳の少女、野原を歩く彼女の足を血がつつと伝い、足元の真っ白な花にぽたりと垂れる、そんな序盤のワンシーンからもうエロスと妖しさと美しさが全開。性の目覚め・成熟に対する恐れと興味と、同居する祖母の老いへの恐れ。どこまでが現実なのかも判然としないシュールレアリスティックな官能的怪奇世界はテリー・ギリアム的でもあり、シュヴァンクマイエル版「アリス」的でもあり。驚異的なゴスロリ映画。 主演のヤロスラヴァ・シャレロヴァがいろいろな意味で凄かったので調べてみたら当時14歳。14歳にここまで演じさせるってなんちゅう国だ。 「アリス」しかり、「ひなぎく」しかり、チェコの少女映画ってほんとレベル高いな。 さて、本当はトレーラーと感想のみのつもりで記事を書いてたんですが、いまいろいろ検索してたらYouTubeに英語字幕版がまるっと上がってるのを見つけてしまったので一応それも載せておきます。 Priit Pärn / Aeg maha (Time Out) ご無沙汰しております。 就職で京都に引っ越したため、長らくネット環境がなく更新できない状況が続いていました。 またぼちぼちやっていきますんでどうぞよろしくお願いします。 ここに載せたのはエストニアのアニメ作家プリート・パルンによる1984年の短編アニメーション「おとぎ話」。前にエストニアのCMをdisってしまったので、その一種の罪滅ぼしというかバランスを取ろうということで、山村浩二さんも紹介していた本作を。冒頭のおつむの弱い生き物もキュートだけど、中盤からのトリッピーなだまし絵的イメージ連鎖が、これこそアニメーション!という感じでとても良いです。 80s Estonian Meat Commercial 80年代にエストニアで放映されていたお肉のCMだそうです。デヴィッド・リンチも真っ青の前衛っぷり。言葉が出ない。 どうみてもネガティヴキャンペーンですが(挽肉むにむにのカットとか普通に食欲なくすわ!)、エストニアの方はこれを観て「よーしパパ今夜はチキンカツレツ食べちゃうぞー!」とかなってたんでしょうか。不思議です。もしかしてサブリミナル効果を本気で狙ってたんかな?呪文のように繰り返される言葉はエストニア語で「ビーフ」「チキン」を意味するらしいのであながちあり得ないとも言いがたい。 【関連】 >> いのちの食べかた カフカ 田舎医者 Franz Kafka A Country Doctor Trailer フランツ・カフカの「田舎医者」を山村浩二がアニメ化したもののトレーラー。公開されたのは去年ですが、近日DVD発売ということで掲載。今アマゾンで予約すると26%オフらしいので、欲しい方は今のうちに! 以下ネット上で観れる山村作品集。結構前に集めたリンクなので、どこかに他の作品も上がってるかも。 Philip Glass - Two Pages (for Steve Reich), 1968 フィリップ・グラスがスティーヴ・ライヒのために書いたというとてつもない楽曲をCubaseで打ち込んで楽譜と一緒に流してみた動画。何かの冗談としか思えない異常な譜割り。YouTubeの10分間の制限時間に収めるために実際のテンポの倍近い速さで流されているのもあって、どこが小節の頭音なのかも混乱しまくり、変拍子マニアの自分でもどうやってノればいいのか全くわかりません。そもそもノるための音楽じゃないけど。通して聴くのが大変に辛いです。なんか頭が痛くなってくる。 しかしこういうことをやっているのに「ミニマルミュージック」と呼ばれることを嫌がるグラスもなかなか偏屈な人だなあと思う。嫌いじゃないけどな、そういう人! |
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